「福祉用具」という言葉を聞いたことはあるけれど「役に立つの?」「どう選べばいいの」と悩んでおられませんか?
今回の記事では、生活をより快適にするための、福祉用具の活用法をご紹介します。
福祉用具とは
福祉用具は購入するものと、レンタルできるものがあります。
購入するものとしては、
- 腰掛け便座
- 自動排泄処理装置の交換可能部品
- 入浴補助用具
- 簡易浴槽
- 移動用リフトのつり具部分
以上の5種類です。
これらは衛生面的に共有することが困難であったり、他の人が使ったものを自分が使う場合に心理的抵抗感があるものであったりするため、レンタルができません。
一方、レンタルできる福祉用具には、
- ベッド・付属品
- 車椅子・付属品
- 杖
- 歩行器
- スロープ
- 手すり
- 体位変換器
などがあります。種類が多いですね。
ほかにも、福祉用具は、日々新しい様々な商品が開発されています。
詳しくは福祉用具を取り扱っている業者に尋ねるか、商品カタログを取り寄せることもできます。
福祉用具を専門に扱っている業者もあれば、他の日用品や家具と一緒に福祉用具を扱っている業者もあります。
料金
福祉用具のレンタル料金
レンタル福祉用具の相場は
- ベッド 8,000円~
- 車椅子 5,000円~
- スロープ 3,000円~
- 手すり 5,000円~
と、なっています。
介護保険を利用されている方は上記金額の1割負担となります。
福祉用具を購入した場合の料金
購入する福祉用具の金額相場は、
大きなものですと、
- 腰掛け便座 10000円~
- 簡易浴槽 50000円~
となっています。
介護保険を使うと40歳から60歳までと65歳以上の方は1割負担となります。
ただし、一定以上の所得のある場合は2割、特に所得の高い場合は3割負担となります。
また介護保険を使っての福祉用具購入には限度額があり、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年間で合計10万円までです。
福祉用具の選び方
1.眼鏡を選ぶように・・・
目が見えにくくなったら、眼鏡をかける方は多く、抵抗感なく眼鏡を探しにお店へ行くことでしょう。そして、自分に合った眼鏡を買うことでしょう。
福祉用具も、これからの時代は、眼鏡のように、自分の生活を送りやすくするためのものになっていくことでしょう。
年を重ね、体の自由が利きにくくなると、家の中の小さな段差などひとつでも苦労することが増えてきます。
もちろん住宅改修をすれば、段差をなくし、バリアフリーな住まいができますが、そこまでお金をかけられないという方には、福祉用具がおすすめです。
歩行時、排せつ時、入浴時、就寝時、ご自身の生活の中で様々な場面で、「少し不便」「こんな物があったらいいな」と感じることがあれば、福祉用具の導入を検討してみてください。
在宅生活がより快適に続けられるようになることでしょう。
2.相談する
福祉用具を生活に取り入れてみようと思い立ったら、次に自分に合ったものを探しましょう。
福祉用具についての相談は、介護保険を使っている方だと、ケアマネージャーがいると思いますので、ケアマネージャーと相談してみてください。
他には、福祉用具を扱っているお店が近所にあれば、お店には福祉用具専門相談員という方がいます。
客観的に、ご自身の体の状態を見て、必要そうなものを提案してもらえるはずです。
また、有名な寝具やケア用品を扱っている企業が福祉用具を扱っている場合もありますので、電話で問い合わせてみても良いでしょう。
最近は、福祉用具をお試しできる業者も増えてきていますので、気軽に試してみてください。
3.レンタル・購入する
使いたい福祉用具が決まったら、申し込みをしましょう。
レンタルの場合は、レンタル料の支払い方法などを業者と契約すれば、あとは目的に商品を家まで運んできてくれます。
購入する場合は、一度、商品の全額を自分で支払います。
その後、役所に行って払い戻しの申請を行います。
役所に行く際には、支払った金額の記載されている領収書・購入した商品のカタログ・介護保険被保険者証・印鑑などが必要です。
払い戻しが認められれば、支払った金額9割が戻ってきます。
要支援認定の方へ
福祉用具は、「介護」が必要な方が特別に使うものと思っている方も多いかもしれません。
しかし要支援(今後、介護が必要になりそうな状態)であっても、介護予防として福祉用具を利用できます。
ただ、あくまで予防のためなので、介護保険を使って負担軽減して利用できるのは、スロープや手すりなどのみと、制限があります。
家の階段を通るときや立ち上がり時に膝が痛いなど感じたら、生活上の困難さが増す前に福祉用具を利用してみてはいかがでしょうか。
最後に
福祉用具は今後ますますニーズが増えていき、それに伴って改善や細やかな商品が出てくるでしょう。
よりオーダーメイドに近い商品も増えてくると思われます。
ぜひ、皆様の快適ライフのために、自分にあった福祉用具をさがしてみてください。