家族が介護施設に入ると、施設とは良好な関係で日々過ごしていきたいですよね。
でも、良好な関係ってなんでしょうか?言いたいことを我慢して上辺のお付き合いをすることではなく、不満なことがあればすぐに謝罪を要求することでもありません。
良好な関係の先には、入所している利用者(高齢者)の幸せがあるのです。幸せに生活してもらえるためにはどのようにするかをお伝えします。
施設職員のメインとなる人を理解する
施設には様々な職種と職員がいますが、その人たちに対して平等にコミュケーションを取るのは難しいでしょう。例えば、調理員に対して面会の都度コミュケーションを取るよりも、メインとなる職員とコミュケーションを取ることの方が施設との関係が円滑に進みます。
特養や老健などでは生活相談員(支援相談員)や管理者などが、利用者の生活状況を全体的に把握して、相談に乗ってくれたりしますので、この人達と普段から連絡・調整などを行うのが望ましでしょう。
かと言って、それ以外の職員とのコミュケーションを取らないでも良いということではありません。世間話や本人の状態のことなどは、気軽に話せる関係になっておくと良いでしょう。
差し入れは必要か
多くの施設では、差し入れやなどの贈り物は受け取らないようにしているでしょう。その理由として、施設には利用料を支払ってもらっているので、それ以上のものは必要がないという考え方や、受け取ってしまったら特別扱いに繋がることを懸念しているなどがあります。
しかし、実際にはどうなのでしょうか?
表向きは「差し入れはお断りしています」と言いながらも、他の利用者の家族はどのように対応しているのか分かりませんよね?
実際には、差し入れをした場合遠慮はするものの、受け取ってくれるケースが多いようです。
具体的には、スーパーで購入できるような手軽なお菓子、季節の果物、夏場にはペットボトルのスポーツドリンク、自分の畑で取れた野菜などが多いようです。
一旦は差し入れを断られたとしても「気持ちですから」と言って、渡すと受け取ってくれるケースも多いようです。
挨拶は基本!
介護・看護の現場では忙しそうに歩き回っている様子を見かけることが多いです。全国的に人手不足であるために、施設でも十分に人材が足りてない可能性もあります。しかし、それでも現地スタッフは利用所のために一生懸命働いています。
そんな、スタッフに対して、
「いつもお世話になっています」
「母の介護感謝しています」
「いつも介護ありがとうございます」
など、一言でもいいので、気軽に挨拶をすることので、言われた職員は嬉しくなるものです。
面会時間に配慮は必要か?
面会時間を気にするあまり、事前に電話で確認をしてから行く家族もいますが、そこまで気を使わなくては構いません。
但し、現在は新型コロナウイルスの影響で、ガラス越しの面会や、時間や場所を規制した面会を行っている施設も多いと思います。施設が示したルールに乗っ取って、面会を行ってください。
面会に行く時間帯は、14~16時くらいが理想的です。午前中は入浴している施設もあり、対象となり利用者が入浴をされている可能性があるからです。
また、朝・昼・晩の食事時の面会も避け、一回の面会は、長くて30分くらいにしておきます。
不満がある・・・どう対応する?
・部屋が汚い
・いつも服が汚れている
・職員の声掛けが雑に感じる
・差し入れを食べさしてくれていない
このように、定期的に面会に行っていると、不満が出てくることもあるでしょう。
そんなとき、
「これは言ってもいいのだろうか?」
「どこまでなら言ってもいいのか?」
「こんな細かいことまで言うのは抵抗がある・・・」
このように考える人が多いと思います。
そう考えた場合には、どんどん声に出していきましょう。
と、いうのも、事が大きくなってからでは、対応もどんどん大きくなっていくからです。
困ったこと、相談ことを訴えるのは、近くを通りかかった介護職員でも構いませんし、先述した生活相談員など施設でメインになる職員でも構いません。
火種が小さいうちから解決へ導くことが大切です。
苦情相談窓口へも考える
介護保険サービス事業所には、必ず、苦情相談窓口が設置されており、その責任者は施設の管理者になっています。
日頃から、不満や相談事を口に出しているにも関わらず、一向に解決する気配がない場合には、この窓口に直接相談することも大切です。
苦情相談窓口に相談すると、組織として動いてくれて、ケースによっては施設職員ではない『第三者』にもお話を聞いて欲しいと要望することができます。
愛する家族を施設に預けて、安心して生活するには、最終的に苦情相談窓口を利用してみてください。きっと、これまで真剣に考えていたことを理解してくれて、良い方向に向かって行くはずです。