「あのケアマネジャーは愛想が悪い」
「急ぎなのに連絡が付かない」
「説明が分かりにくい」
「様子を見に来てくれることが少ない」
など、現在のケアマネジャーに不満を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
皆さん、ある程度は我慢することもありますが、やはり限界があることは事実です。
ケアマネジャーの交代は理由があれば出来るのです。今回は、どのようなタイミングや理由で交代ができるのかを解説していきます。
ケアマネ変更を検討するタイミング
訪問回数が減ったら交代を
在宅介護において、担当のケアマネジャーは月に一度自宅等を訪問し、モニタリングを行わなければなりません。
この月に1回という回数は最低限ですので、多い人はそれ以上に訪問し、対象者の顔を見て困ったことはないか?悩み事はないか?などの聞き取りを行っているのです。
※介護保険制度におけるモニタリングとは、介護を受ける人の状態や生活は変化するため、当初のケアプランのままで良いか確認を行う作業です。
よって、介護保険制度上、月に1回の訪問(モニタリング)を怠ってはいけないことになっています。
月に1回も訪問(面談)を受けていないと感じたら、こちらから連絡してみましょう。
それでも、なかなか訪問がない場合には、しっかりケアプランに対して取り組んでくれるケアマネジャーを再度選んでも構わないでしょう。
押印のみを求めるのはNG
書類を差し出され、「ココと、ココに印鑑を・・・」と言われたことはありませんか?
押印を依頼されたのにも関わらず、その書類はなんの書類なのか何も説明がなかったり、早口で理解できないまま押印するようなことは避けなければなりません。
ケアマネジャーからは沢山の書類への押印依頼をされますが、その一つ一つが重要なのです。
何かあったときに、後から「○○さん、ちゃんとこちらに押印とサインがありますよ!」と言われて、書類の内容は全く知らなかったという事態になりかねません。
ケアマネジャーとしてお付き合いが長くなればなるほど、馴れ合いの関係になり、丁寧な対応をして貰えなくなる可能性もあるかもしれません。
約束が守れなかったら交代を
ケアマネジャーとは度々約束をするでしょう。
「訪問介護の時間を変更して欲しい」
「連絡先が変更になったので新しい番号に連絡して欲しい」
「自宅訪問(モニタリング等)は夕方がいい」
「デイケアの回数を増やして欲しい」
など、このような依頼・約束事を日常的にしていると思います。
介護を受ける側にしてみれば、とても大切な約束事ですが、ケアマネジャーはそれを全て把握しきれていな場合があります。
勿論、人間ですから、『守れない』というよりも『忘れていた』というケースもあるかもしれません。しかし、あまりにも『忘れていた』が多いと感じたらケアマネジャー交代の時期かもしれません。
介護を受ける側やその家族は、たった一人のケアマネジャーですが、ケアマネジャーは最高で一人35人の担当をしています。
手帳やメモ帳、タブレット端末などでスケジュール管理や、やることリストなどをしっかり管理しなければ利用者に迷惑を掛けてしまうので、みなさん気を付けているようです。
連携不足を感じたら検討を
ケアマネジャーはサービス提供事業所(ショートステイやデイサービスなど)と連携を図り、取り組まなくてはなりません。
例えば、サービス提供事業所で、
「最近、嚥下状態が悪くなった」
「歩行時のふらつきが目立つようになった」
「椅子に座っていると身体が傾くようになった」
など、特に状態がマイナス方向に向かった際、その情報がケアマネジャーまでしっかり届いているかが確認のポイントです。
逆に、ケアマネジャーから、
「デイサービスで皮膚の処置をして欲しい」
「ショートステイでの食事形態を変更して欲しい」
「訪問介護で投薬確認を忘れないでして欲しい」
など、サービス提供事業所へ要望が伝わっていない時も要注意です。
「このケアマネジャーさんどうなの?」と検討してもいいかもしれません。
このようなケースはどうなの?
夜中に電話に出てくれない
ケアマネジャーによっては、24時間365日連絡が取れることを特徴としているところもあります。
しかし、それは決して介護保険として強制していることではありませんので、夜中に電話に出てもらえないことも十分にあり得ることです。
緊急時、いつでも連絡がとれるようにしたい場合には、そのような体制を整えている居宅介護支援事業所を検討しましょう。
いつも不機嫌で話しかけづらい
最初は丁寧に話を聞いていてくれていても、月日が経過するとだんだん対応が雑だと感じる場合があるのも事実です。
ケアマネジャーは、利用者(家族)と対等な関係でなければなりません。それが『契約』なのです。
いつも不機嫌で話しかけずらい雰囲気を出していては、質の高いケアプランが作成できないのは勿論のこと、ヒトとして接していくのが嫌になるのではないでしょうか?
不穏な空気が流れていると感じたら、ケアマネジャーの変更を考えても良いタイミングかもしれません。
同じ法人内サービス利用を勧められる
大きな法人の場合は、いくつものサービスが提供できるようになっています。
そのため、その法人の中にケアマネジャーが在籍していたら、自分の法人のサービスを使って貰おうとし、介護を受ける側の特性を考えずに勧めてくるケースもあります。
同じ法人内のサービスを利用するメリットとして、情報の共有が容易に出来て、迅速に対応してくれることが多いこともあります。
しかし、一方的に、
「あそこのデイサービスにしましょう!」
「あの訪問介護はいいですよ!」
「あそこのショートステイと契約する準備をしておきました!」
などと、選ぶスキを与えず、サービスを決めつけるような言動があれば、「 もしかしてケアマネジャーの都合でサービスが決められている?」と思って構わないでしょう。
こちらの要望するサービス事業所を伝えても、強引にケアマネジャーがサービス事業所を勧めてくる場合には交代を検討してもいいでしょう。
まとめ
介護保険サービスを二人三脚受けていくケアマネジャーは、特に重要な存在です。
そんなケアマネジャーが、自分との相性が悪いと嫌になりますよね?
介護は、人生の最終場面といっても過言ではありません。
介護保険料を支払い、その上でサービス費用を支払うのであれば、質の高いケアマネジャーを探して変更するのも一つの手段です。