病気・症状

知っておきたい高齢者の帯状疱疹!予防法はあるの?

皆さんは帯状疱疹(たいじょうほうしん)という言葉を耳にしたことはありますか?

イメージとしては「チクチクした痛みのある皮膚の病気」なんて思う人もいると思います。

今回は、この病気・症状について詳しく解説します。予防する方法もありますので是非ご一読下さい。

そもそも帯状疱疹とは何か

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帯状疱疹は水疱瘡(みずぼうそう)と同じウイルスで、再感染によって発症します。

幼い頃にかかった水痘というウイルスが、神経の中に残っていて、それが再度、活性化して起こってしまうのです。

それでは、なぜ再活性化するのでしょうか?

ストレスや疲労などが引き金となってしまいます。

身体中の神経に沿って帯状に水泡ができてしまうため『帯状疱疹』という疾患名がつきました。

帯状疱疹の発症には年齢が関係深く関わっており、高齢者になると免疫力が低下して多くの人が悩まされているのです。

帯状疱疹の症状について

症状については個人差があるとされています。

多くの場合には、初期に皮膚の神経痛のような痛みが発生します。

痛みは皮膚の違和感やかゆみ、しびれとして感じる程度のものから、ズキズキ、ピリピリ、チクチク など、針で刺されたような痛みや、焼かれるような痛みまで様々なようです。

その後、水ぶくれを起こすようになり、赤いブツブツが帯状に現れて次第に痛みが強くなります。

そして、夜間も眠れないほどの痛みを訴える人もいます。

赤いブツブツは身体の両側に対にできるのではなく、左右どちらか片方にみられ、治療にて3~4週間くらいで改善されます。

皮膚に起こる症状は、神経の流れに沿って出現するのが特徴です。

帯状疱疹の経過について

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上記の症状についても解説しましたが、初期の段階ではズキズキ、ピリピリ、チクチクといった痛みがあります。

この時、発熱があったり、リンパ節が腫れたりすることもあります。

発疹は、皮膚の違和感や痛みや痒みなどが起こった場所に出現します。

発疹は、最初にわずかな盛り上がりや丘疹といわれる小さなブツブツがあります。

胸や背中、腹部など多くの場合は上半身に出現し、顔や目の周辺に出ることもあります。

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発疹が出た後は、それが小さな水ぶくれになっていきます。

水ぶくれは最初、数ミリくらいの小さなものが数個みられるだけですが、次第に数が増えていきます。

そして新しい水ぶくれと古い水ぶくれが混じって、帯状に分布していきます。

この水ぶくれは、血液を含んだ黒ずんだ色になることや膿がたまることもあるのです。

水ぶくれや膿は一週間程度で自然に破れ、その後はかさぶたになっていきます。

目で見える皮膚の症状はだいたい3週間程度で治りますが、傷跡や色素沈着が残ってしまうケースもあります。

帯状疱疹の予防法

加齢に伴って、帯状疱疹のリスクは高まり、50歳を超えるとそのリスクは一気に高まります。

リスクを知りながら、なにも対応する方法がないということではありません。

帯状疱疹は予防することができるのです。

それは、ワクチンで予防できます。

ワクチンには感染症の原因になる細菌やウイルスに病原性を弱くしたものや、成分の一部を取り出したもの、あるいは病原性を全くなくしたモノがあります。

ワクチンを体内に摂取することによって、そのワクチンの成分に対しての免疫力を向上させ、病気(帯状疱疹)の発症や重度化を抑えることができるのです。

予防接種をすることによって、帯状疱疹を完全に予防できるわけではありませんが、たとえ発症したとしてもその症状が軽度で済むという報告があります。

予防接種について

予防のワクチンは2種類あり、以前から水ぼうそうのワクチンとして使用されていた生ワクチンと、最近使用できるようになった不活化ワクチンがあります。

生ワクチンは比較的安価ですが、ウイルスを弱めたものを接種するため免疫が強く抑制された方にはウイルスが感染してしまう恐れがあるため使用できません。

不活化ワクチンは誰にでも使用でき、また生ワクチンよりも予防効果が高く、高齢者でもしっかり有効性があることがわかっています。しかし不活化ワクチンは高価であり、コロナワクチンと同様、筋肉注射を2回行うことが必要で、注射部位が赤く腫れて痛んだり、筋肉痛、発熱、頭痛などの副反応は高率におこります。一般的に強い副反応も3日から1週間程度でおさまります。

参照:松山市民病院

以下の表は渋川市のホームページを参考に作成しました。

予防接種の詳細が分かると思います。

ワクチン名乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」(生ワクチン)乾燥組み換え帯状疱疹ワクチン「シングリックス」(不活化ワクチン)
接種回数1回2回(2回目接種は1回目から2か月あけて行う)
接種方法皮下注射筋肉内注射
予防効果50~60%90%以上
持続期間5年程度9年以上
副反応注射部位の痛み、腫れ、発赤(3日~1週間で消失)非常にまれにアナフィラキシー、血小板減少性紫斑病など重篤な副反応が現れることがあります。注射部位の痛み、発赤、腫れ、筋肉痛、全身倦怠感、悪寒、発熱など。(3日~1週間で消失)非常にまれにアナフィラキシーなど重篤な副反応が現れることがあります。

参照:渋川市

予防接種の助成金はあるのか

すべての自治体に助成金制度があるかどうか、こちらで調べきることはできませんでしたが、多くの自治体では受けられるようです。

例えば、鎌ヶ谷区の場合だと、次の①と②両方に該当する人が受けられます。

①鎌ヶ谷区に住民登録がある人

②接種日時点で満50歳以上の人

多くの自治体では、全ての費用を負担してくれるわけではなく、一部を負担するのが原則となっているようです。

予防接種以外の予防方法

先にも述べましたが、帯状疱疹は免疫力の低下が関係して起こります。

加齢が原因となる他に、ストレスも原因となるのです。

よって、ストレスを溜めたり運動不足をなくするこが重要になってきます。

食事に関してはバランスの良い食事を心がけましょう。

そして、暴飲暴食をせず、過剰な飲酒を避けることも大切になってきます。

運動に関しては、高齢になれば散歩やウォーキング程度で大丈夫なので、継続して実施するように心掛けましょう。

ストレス解消方法は人それぞれ違うと思いますが、自分なりの方法を決めておけば安心だと思います。

帯状疱疹の合併症

帯状疱疹が治ったように思えても、合併症を引き起こすことがあります。

3ヶ月を過ぎても強い痛みがある場合には、『帯状疱疹後神経痛』と呼ばれて、神経の炎症が原因となり、神経を傷つけてしまった結果、神経痛が残ってしまった状態なのです。

その他の合併症として、ライムゼン・ハント症候群 があります。

これは、帯状疱疹が引き金となり顔面の神経が侵されてしまい、耳に発疹ができたり顔面の麻痺、めまい、あるいは味覚障害などを引き起こすものです。

まとめ

帯状疱疹は80歳までに3人に1人が罹患したことがあるというデータもあるようです。

それだけ、身近なものであり、いつ、だれがかかるか分からな病気だといえるでしょう。

加齢に伴い、発生のリスクが高まることをご説明しましが、ストレスを解消しながら免疫力を高め、予防接種をすることによって防ぐこともできます。

合併症である、『ライムゼン・ハント症候群』にならないようにするためにも、予防は大切であるといえるでしょう。

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