終活

【終活の手引き】手元供養とは?新しい遺骨供養の方法をご紹介

終活がブームになりつつある近年、供養の方法にも選択肢が増えているのをご存知でしょうか?

『お墓を建て、納骨し、お墓を守っていく』という一般的な供養だけではなく、遺骨を手元に置いて供養をするという手元供養という新しい遺骨供養の形があります。

この記事では手元供養とはどんな供養なのか、注意しなければいけないことはあるのかなど、手元供養に関する情報をご紹介します。

手元供養とは?

一般的な供養の方法は、葬儀が終わり四十九日を迎えると納骨をする…というものです。

手元供養とはどのようなものなのか、メリット・デメリットも合わせてご紹介します。

手元供養とは?

手元供養とは『てもとくよう』と読み、別の呼び方では自宅供養(じたくくよう)と言われることもあります。

寺院のお墓などに納骨をして供養する代わりに、自宅で遺骨や遺灰を保管して供養する方法のことです。

宗教・様式にとらわれないこと、故人を身近に感じることができることなどが特徴で、お墓参りが困難な人や諸事情でお墓を建てられない人などに選ばれています。

手元供養には遺骨や遺灰の全てを自宅で保管する方法と、お墓へ納骨した上で一部だけ残しておく方法の2種類があります。

手元供養のメリット

手元供養のメリットは以下のようなものが挙げられます。

  • 故人を自宅で供養できる
  • 近くにいるという安心感がある
  • 費用があまりかからない

少子高齢化が進む現代の日本において、後継者の問題から墓じまいをされる方も増えてきています。

墓じまいをした後の供養の方法としても手元供養は選ばれていて、後継者がいないためにお墓を維持することが難しいという人にも適した供養の方法です。

体力的にお墓参りができない・お墓が遠くて行けないという人にも、メリットがある供養の方法といえるでしょう。

手元供養のデメリット

手元供養のデメリットとして考えられることは2つあります。

  • 親族などの理解を得られない
  • 自分が遺骨を管理できなくなったときの対処に困る

手元供養は比較的新しい供養の方法です。

以前からのしきたりを常識と考えている年代の方には、突飛な供養だと思われてしまう可能性があります。

また自分が病気や年齢によって、入院・施設への入所などで遺骨を管理できなくなった場合は、残された家族にとって大きな負担になるでしょう。

手元供養にはどんな方法がある?

手元供養には複数の方法があり、自分達のライフスタイルに合ったものを選ぶことができます。

主に利用されることの多い方法を3つご紹介しましょう。

ミニ骨壺

出典:【モダン骨壷】 (骨瓶・骨壺)手元供養 美濃焼 ミニ骨壷 京香 5色 モダン 仏壇・位牌通販のふたきや

一般的な骨壺(火葬場で使用する納骨用のもの)はサイズが大きく保管が難しいため、自宅で保管がしやすいように遺骨の一部などを小さい骨壺に入れて供養する方法があります。

デザインや素材が非常に豊富で、中には仏壇に収まるサイズもあるのが特徴。

インテリア性が高く、リビングや寝室などに置くことも可能なので、人気が高い方法の一つです。

アクセサリー

出典:au PAY マーケット-通販サイト

分骨などで少量の遺骨をアクセサリーに納める方法もあります。

ペンダント・ブレスレット・数珠・指輪・キーホルダーなどさまざまなアクセサリーに遺骨を入れ、常に身に付けておくことも手元供養の一つです。

特にペンダントヘッドはデザインが豊富で、女性用だけではなく男性用もあります。

金属アレルギーなどがある場合には、キーホルダーのタイプを選びましょう。

インテリア用品

出典:手元供養のディアファミリー – 通販 – Yahoo!ショッピング

フォトスタンド・ぬいぐるみなどに遺骨を納めて手元供養をする方法もあります。

インテリア性が高いため、遺骨とわからないことが特徴です。

ぬいぐるみなどはかわいらしいイメージがあるため、違和感なく故人を供養することができると人気があります。

また遺骨を加工して陶器やセラミックプレートを作る…という方法もあるので、検討してみましょう。

手元供養を行うときの注意点

手元供養は故人を身近に感じることができる供養の方法です。

ただし新しい方法であるため、注意しなければいけないこともあります。

どんなことに注意すべきなのか、3つのポイントをご紹介しましょう。

家族・親族と必ず相談する

手元供養を行いたいと考えたら、まず家族や親族と相談することが重要です。

日本ではお墓へ納骨するのが一般的となっているため、中には納骨をしないことや分骨をすることに反対されるケースも考えられます。

なぜ手元供養をしたいのか、どんなメリットがあるのかをきちんと伝え、考えられるデメリットには対応策を打っておくことが必要です。

相談をしない、無理に行うということだけは絶対に避けるようにしましょう。

保管場所に注意する

遺骨を自宅で保管する場合は、保管場所に注意しましょう。

湿気の多い場所ではカビが生えてしまう可能性があります。

  • 直射日光が当たらないところ
  • 風通しの良いところ
  • エアコンの風が直接当たらないところ

を選んで保管することが大切です。

キッチンやお風呂場、脱衣所の近くなどは高温多湿になることが多いので避けてください。

紛失には要注意!

アクセサリーなど、身に付けるモノで供養をしている場合は、紛失に注意しましょう。

バッグにキーホルダーとしてつけている場合も要注意。

知らぬ間に落ちてしまったり、バッグごと置き忘れてしまったりすることも考えられます。

また自宅で保管している場合でも、火事・地震・洪水・土砂崩れなどによる自然災害で家を失う可能性はゼロではありません。

『家で保管しているから大丈夫』と思い込まず、さまざまなシチュエーションにおけるリスクを理解しておくことが大切です。

まとめ

手元供養は新しい供養の方法です。

納骨をするのがあたりまえという慣習も強いため、中には理解を得られないケースもあるかもしれません。

手元供養は故人を身近に感じることができ、お墓参りに行かずとも供養ができるという大きなメリットがあります。

手元供養のメリットやデメリットをきちんと理解し、親族との話し合いをきちんとした上で供養を行ってください。

手元供養の方法は複数ありますので、自分達の生活スタイルに合った方法を選ぶと良いでしょう。

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