○○老人ホームという名称の施設は、いくつか存在します。
特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、経費老人ホーム、そして有料老人ホームがあります。
有料老人ホームのなかでも、さらに種類があり、今回は『介護付き有料老人ホーム』について詳しく解説します。
有料老人ホームとは何か
有料老人ホームとは高齢者が暮らしやすいように配慮された住まいで、食事の提供、介護支援(入浴・排泄・食事・余暇活動など)、洗濯・掃除などの家事援助、健康管理が受けられます。
介護サービス利用法の違いにより、「介護付」「住宅型」「健康型」の3つのタイプに分類されます。
設置に当たっては、都道府県知事へ届出をすることとされている民間の施設であり、サービス費用と入居にかかる全ての費用が有料となる高齢者向けの住宅なのです。
介護付き有料老人ホームとは何か
先ほどもお伝えした通り、有料老人ホームには
『介護付き有料老人ホーム』
『住宅型有料老人ホーム』
『健康型有料老人ホーム』
の3種類がありますが、今回は介護付き有料老人ホームについて詳しく解説していきます。
介護付き有料老人ホームは特定施設入所者生活介護
『特定施設入所者生活介護』という言葉を聞いたことはありませんか?
これは、利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、都道府県から指定を受けた有料老人ホームや軽費老人ホームなどが、食事や入浴などの日常生活上の支援や、機能訓練などを提供するものです。
介護付き有料老人ホームの多くは、特定施設入所者生活介護の指定を受けています。
対象者
要介護1以上の認定を受けた人
主なサービス
排泄の支援
食事の支援
入浴の支援
機能訓練
療養上の支援等
費用
以下は概算ですが、
要介護1の場合550円/日
〃 2 〃 600円/日
〃 3 〃 700円/日
〃 4 〃 750円/日
〃 5 〃 807円/日
となっています。(1割負担の場合)
介護付き有料老人ホームの特徴
入所費用・料金
入所に関わる料金には、入所時の契約で支払う初期費用と、月額費用があります。
金額に幅があり、ホームによって違います。
月額費用の部分は介護サービス費が含まれており、各介護度の定額になっています。
上記の費用の概算で説明したものがそれに当たります。
入所時の初期費用ですが、0円のところもありますが、数万円の費用を支払う必要があるホームもあります。
費用についてはとても重要なので、契約前の段階でしっかり確認しておきましょう。
サービスの内容
ここでは具体的なサービスの内容について触れていきます。
介護が必要な人に対して、食事の提供や介助、入浴介助、排泄介助、トイレ誘導、機能訓練などを実施します。
単に、支援をしてお手伝いをするのではなく、自立支援に向けた介護が提供されます。
看護師も日中は常駐しています。健康チェック(血圧測定、検温、一般状態の確認等)、服薬管理、褥瘡や軽度の傷の処置などが受けられます。
職種
■施設長
■生活相談員
■栄養士
■調理員
■介護職員
■機能訓練指導員
■ケアマネジャー
このような職種があり、人員は利用者の人数によって違いがあります。
住宅型有料老人ホームとの違い
入所の対象になる人ですが、まず、介護付き有料老人ホームは主に要介護1以上が対象になります。
一方で住宅型有料老人ホームは自立しているか、生活に関わる支援を受けて住める人が対象になります。
よって、心身状態の状態で選択をするような形になります。
勿論、住宅型有料老人ホームでも施設によっては、要介護状態になってもそのまま生活を継続できることもあります。
介護サービスについては、介護付き有料老人ホームはそこの施設に勤務する職員が直接提供します。
一方、住宅型有料老人ホームは、介護の状態に応じて、外部のサービスを利用者が個別に契約し利用する形になります。
介護付き有料老人ホームの一日の流れ
施設によって違いますが、大体の流れについて解説します。
7:00 起床
介護が必要な人はスタッフが起こしてくれます。
更に、このタイミングで洗面介助などをしてくれます。
8:00 朝食
それぞれの嚥下状態や栄養状況に応じた食事が配膳されます。
自分で食べられる人もいれば、介助を受けて食べられる人もいま
す。
9:00 入浴
多くの施設では、週に2回程度の入浴となっています。
一人では入浴が難しい人は介助が受けられます。
12:00 昼食
14:00 機能訓練・自由時間・余暇活動
機能訓練(リハビリ)を受けるケースもあれば、自分の好きな時
間を過ごされる人もいます。
15:00 おやつ
18:00 夕食
19:00 自由時間
消灯まで好きなことをして過ごせます。
21:00 消灯・就寝
このようなイメージで一日が流れていきます。
施設によっては、週間・月間行事が発表され、それに沿ってレクリエーションなどをしてくれます。
生活をするなかで、飽きのこない楽しい生活が送れるように支援してくれることでしょう。
どのような人が介護付き有料老人ホームを選択するのか
介護を要する『要介護状態』であれば、介護付き有料老人ホームへの入所は可能ですが、逆にいえば他に施設はあるはずです。
それではなぜ、介護付き有料老人ホームとうい選択肢が出てくるのでしょうか?
まず、都市部や大阪、名古屋、福岡、兵庫(神戸)などでは、高級老人ホームというイメージで案内をしている施設も少なくはありません。
設備が整っており、介護の質も高く、老後を安心・安全に過ごしたいという想いから選択する人がいるのです。
一方で、特別養護老人ホームや老人保健施設への入所が難しく、介護付き有料老人ホームを選択するケースもあります。
特に、生涯に渡ってケアをしてくれる特別養護老人ホームは人気で、地域によっては未だに100人以上の待機者がいる施設もあるぐらいです。
費用はやや高いけれど、入所の難易度が低い介護付き有料老人ホームを選択する人もいるのです。
まとめ
介護付き有料老人ホームは、民間の施設であり、初期費用がかかるケースもあり、特別養護老人ホームなどの介護保険施設と比べると比較的容易に入所ができます。
しかも、生活保護を受給している人でも入所ができることもあり、地方では人気のある施設の一つでもあります。
介護や看護、リハビリなど、高齢者に対して総合的に支援してくれる施設なのです。