介護グッズ

介護用ベッドの導入を検討するタイミングと在宅介護ならではのメリット

介護ベッドは在宅介護において非常に便利かつ有用な福祉用具です。

安全性や機能性に優れており、介護を受ける方にも介護を行う方にもメリットがあります。

この記事では介護用ベッドの導入を検討するタイミングやメリットについて解説します。

在宅介護をされている方でまだ介護用ベッドを利用されていない方は、ぜひ導入のきっかけにしてください。

介護用ベッド導入を検討する5つのタイミング

介護用ベッドを導入しようと考えるタイミングは、それぞれの状況によって異なります。

ただし介護用ベッドを検討する上では、異なる状況でも検討してほしいタイミングがあるのも事実です。

いったいどんな状況が訪れたら介護用ベッドを検討すべきなのか、主な事例を5つご紹介しましょう。

介護の必要性の増加

要介護者の健康状態が悪化し、自立した日常生活が難しくなった場合は、介護用ベッドの導入を検討するタイミングといえるでしょう。

要介護者が安全かつ快適に生活できる環境を整えるために、介護用ベッドが必要になることがあります。

安全対策の必要性

要介護者がベッドからの転落や転倒のリスクが高まっている場合は、介護用ベッドの導入が必要なタイミングです。

特に認知症の症状やバランスの悪化などがある場合、安全対策が重要となるため、介護用ベッドの利用を検討する必要があります。

介護負担の軽減

在宅介護において要介護者の移乗や身体の位置変更を行う際には、介護用ベッドの利用が効果的な場合があります。

介護用ベッドには移乗支援機能が備わっているため、介護作業の負担を軽減することが可能です。

医療処置の必要性

要介護者が在宅医療などで医療処置を受ける必要がある場合は、介護用ベッドが適しています。

点滴・吸引・体位変換などを行う際に、介護用ベッドが適切な姿勢や機能を提供してくれるため、要介護者の身体的負担が減るケースがほとんどです。

予防的な導入

加齢によるリスクや病気のリスクが高まっている場合、予め介護用ベッドを導入しておくこともおすすめです。

将来の介護の必要性に備えるために、早めに準備することができ、要介護者や家族も使い方や使用感に慣れることができるでしょう。

介護用ベッドの利用で得られるメリットとは?

介護用ベッドにはさまざまなメリットがあります。

実際にどんなメリットがあるのか、主なケースを5つご紹介しましょう。

安全性

介護用ベッドには安全対策が施されており、転落や転倒のリスクを軽減できる機能があります。

サイドレール・安定したフレーム・ベッドの高さの調節機能などがあり、要介護者の安全を確保してくれることが大きなメリットです。

快適性

介護用ベッドは、要介護者の快適性を向上させるために設計されています。

マットレスの種類や硬さを調節できる機能があり、圧力褥瘡(床ずれ)の予防に役立てることができるでしょう。

また、頭部や足部の高さを調節できる機能もあり、要介護者の姿勢や寝心地を調整することができます。

移乗の容易さ

介護用ベッドには、要介護者をベッドから車いすやポートブルトイレなどへ移乗するための移乗支援機能があります。

昇降機能・側面開閉機能・車いすの位置合わせ機能などがあり、介護者の負担を軽減し、要介護者の移動をスムーズできることもメリットの一つです。

介護の効率化

介護用ベッドは、介護の効率を向上させるために設計されています。

電動操作による高さ調節や位置変更の機能があり、介護者が楽にベッドの操作を行うことが可能です。

ベッドの周囲には介護グッズを収納できるBOXなどを取り付けることができ、必要な物品や医療機器をまとめておくことができます。

医療ケアの提供

介護用ベッドには、医療ケアを行うための機能も備わっていることもメリットの一つです。

点滴や吸引器などの医療機器を取り付けるためのポイントがあるほか、一部のベッドには体位変換機能や浮腫(むくみ)対策の機能があるタイプもあります。

介護用ベッドの基礎知識

介護用ベッドは一般のベッドとは異なり、介護に適した機能が備わっています。

そもそも介護用ベッドにはどのような種類があり、どうやって利用するのかなど、基本的な知識をご紹介しましょう。

種類や機能

介護用ベッドにはさまざまな機能や種類があります。

  • 高さの調節機能:高さ調節機能を備えた介護用ベッドは、要介護者の身体的な特性や、介護者の身長に合わせてベッドの高さを調節することができます。
  • バックリフト機能:バックリフト機能を持つベッドは、要介護者の上半身を起こすことができます。座位になったり、食事を摂ったり、コミュニケーションを取ったりすることが可能です。
  • 足部昇降機能:足部昇降機能を備えたベッドは、要介護者の下半身の位置を調整することができます。足部を上げることで、むくみを軽減したり、快適性を向上させることが目的です。
  • サイドレール:サイドレールは、要介護者がベッドから転落するリスクを軽減するための安全対策です。一部のベッドでは、サイドレールの高さを調節したり、開閉したりすることができます。
  • マットレスの種類:マットレスは、ユーザーの快適性や床ずれ(褥瘡)予防に重要な役割を果たします。介護用ベッドには、エアマットレス・フォームマットレスなど、異なるタイプのマットレスがあり、状況に合わせて選ぶことが可能です。

入手方法

介護用ベッドの入手方法は、購入だけではなくレンタルすることもできることをご存知でしょうか?

  • 購入する場合:介護用ベッドは高価なものですが、購入を検討する場合は医療機器販売業者や福祉用具専門店が取り扱っています。専門業者は、専門知識と経験を持ち、適切なアドバイスとサポートを提供してくれるため、近隣の医療機器販売業者などに問い合わせることで入手が可能です。
  • レンタルする場合:介護用ベッドを一時的に利用する場合、レンタルすることも選択肢として考えられます。介護ベッドのレンタルサービスを提供している会社は、地域によって異なる場合がありますので、ケアマネージャーなどに問い合わせてみてください。

介護用ベッドは介護保険の利用が可能

介護用ベッドは介護保険を利用してレンタルすることが可能です。

しかし具体的な補助対象や補助の範囲は、要介護者の状況によって異なります。

一般的には医療機関や介護支援専門員との相談や評価が必要となり、利用者の状態や介護の必要性に基づいて、介護用ベッドが必要かどうかが判断されます。

介護保険制度における補助対象となる場合、一部費用の補助が可能です。

補助の対象となるベッドの種類や機能にも制約があり、特定の基準や条件を設けています。

介護用ベッドを介護保険を利用して入手する場合は、地域の介護保険制度を管轄する機関に相談し、適切な手続きや要件を確認することが重要です。

まとめ

介護用ベッドを導入するタイミングは、要介護者や介護を行う家族の状況によって異なります。

ただし介護用ベッドは利用することで受けるメリットも多く、状況によっては必要不可欠な福祉用具ともいえるでしょう。

介護用ベッドは介護認定を受けていれば、介護保険を利用することもできます。

費用の負担を抑えて利用するためには、ケアマネージャーや地域の福祉相談窓口へ相談することがポイントです。

在宅介護は介護者に大きな負担がかかります。

少しでも介護者の負担を軽減することはもちろん、要介護者が快適な生活を送るために、ぜひ介護用ベッドの導入を検討してみてはいかがでしょうか?