「介護施設に入所しているおじいちゃん・おばあちゃんに会いたい!」
介護施設に入所されている方にとって、家族の面会はとても嬉しいものです。
実際、筆者が勤務していた施設では、面会日になるとニコニコとしている入居者の方がたくさんいらっしゃいました。
しかし、面会に行く側には、注意しなければいけないマナーなどがあることをご存知でしょうか?
この記事では、施設への面会時に必要なマナーや、注意したいポイントなどについて解説します。
施設への面会時に最低限必要なマナー

施設への面会では、最低限守らなければいけないマナーがあります。
施設ごとに細かい規則は異なりますが、一般的に必要なマナーについてご紹介しましょう。
面会時間を守る
各施設では面会時間を定めていることがほとんどです。
通常の面会時間はもちろん、行事に参加する際なども決められた面会時間は必ず守りましょう。
また事前に予約が必要な場合もありますので、各施設のルールに則ってください。
感染対策は万全に
施設には健康面に不安のある方が大勢います。
手洗い・マスク・手指消毒などの感染対策は万全にしてください。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、ワクチン接種が条件になっている施設などもあります。
面会に行く際は、自分自身や家族の体調管理にも留意し、少しでも不安がある場合は面会に行くことを避けるようにしましょう。
手土産は必ず確認を
入居者の方に手土産を持っていく場合は、受付や担当職員に必ず確認をしてください。
特に食べ物の場合は、体調の変化などがないかを確認する必要があります。
また施設によっては、手土産を受け付けていないところもあるため、事前に確認をしてから持っていくようにしましょう。
介護施設の面会時に注意したいポイント

面会は入居者の方も、ご家族の方も楽しみにされていることが多いですが、面会時に注意したいポイントがあります。
実際に施設職員として働いていた筆者の事例をもとに、5つのポイントをご紹介しましょう。
面会の可否を施設に確認する
面会時には、面会ができる状態かどうかを施設に確認してください。
- 前日から体調を崩している
- 施設内で感染症が流行している
など、思いがけない状況になっていることもあるからです。
またインフルエンザなどの感染症が流行している季節では、面会自体をご遠慮いただくことも少なくありません。
必ず施設に連絡を入れて面会の可否を確認するようにしましょう。
他の入居者への配慮を忘れない
他の入居者の方への配慮も忘れたくないポイントの一つです。
- 家族に会いたくても会えない人もいる
- 体調がすぐれず面会を断った人もいる
- 家族と複雑な関係の人もいる
などというケースもあります。
自分たちだけではなく、他にも入居している人がいるということを大前提として考えることも大切です。
スタッフと良好な関係を築けるようにする
担当者はもちろん、施設で働いているスタッフと良好な関係を築けるようにすることも忘れてはいけません。
顔を合わせる機会があれば「いつもお世話になっております。」などと声をかけてあげてください。
スタッフは多くの入居者の方が快適に過ごせるよう、さまざまな努力をしています。
労いの言葉を頂けるだけで、とても嬉しいものです。
長時間滞在しない
面会は長時間滞在しないようにしましょう。
面会時間を守ることは必須ですが、長時間滞在することで入居者の方の負担になることがあるからです。
体調が万全だったとしても、疲れてしまうことで体調を崩すことに繋がるケースもあります。
少しでも一緒に時間を過ごしたいという気持ちは理解できますが、あまり長い時間面会を続けることは避けましょう。
大人数で押しかけない
面会に大人数で押しかけることは避けてほしいと思います。
筆者の勤務していた施設でも、息子夫婦・孫夫婦2組・ひ孫の計8名でいらした方がいました。
とても仲の良いご家族だったので、気持ちは理解できましたが、中には感染予防の観点から子どもの面会を許可していない施設もあります。
イベント時などは可能な場合もありますが、普段の面会はできるだけ少人数で行うようにしてください。
面会時に施設側に確認・伝達すべきこととは?

面会をする際には、あらかじめ施設に面会の可否を確認します。
面会で施設を訪れる際に、施設側に確認・伝達すべきこととは、どんなことなのでしょうか?
入居者との関係性
高齢者施設は防犯の観点から面会者と入居者の関係性を確認します。
すべての訪問者を確認しないと、不審者の侵入などが起こる可能性があるからです。
面会へ行く際には、必ず人数と入居者との関係を伝えましょう。
交通手段
面会へ行く際にどんな交通手段で行くのかを伝えることも大切です。
高齢者施設は、比較的駐車場が確保されているケースが多いですが、中には駐車場の台数が限られていたり、駐車場のない施設もあります。
車で行く場合は駐車場の有無を、電車などの公共交通機関で行く場合はアクセスを確認すると良いでしょう。
自由時間やイベントの有無
高齢者施設では、面会時間の他にも入浴・食事・レクリエーション・リハビリなどの時間が決まっています。
施設のタイムスケジュールやイベントの有無、自由時間などについても、確認しておくことがポイントです。
筆者の勤務していた施設では、普段の面会人数は2人までと決められていましたが、お祭りや敬老の日のイベントの際には面会人数の制限はありませんでした。
また、自由時間などがあれば、ゆっくりと面会することも可能です。
面会の予約を取る際に、何時頃が一番都合が良いのか、担当の職員さんと話せる時間帯などを聞いておくと良いでしょう。
オンライン面会の可否
新型コロナウイルスの感染拡大時にオンラインでの面会を採用した施設もあります。
高齢でなかなか面会に行けない、遠方から来ることが難しい親族の方などが、オンラインで面会ができるかどうかを確認してみてください。
施設によっては時間を決めて、オンライン面会を行ってくれるところもあります。
会いたいけどなかなか会えない・体調がすぐれず会いに行けないという親族の方がいる場合は、ぜひオンライン面会ができるかどうか、お願いをしてみましょう。
介護施設への面会でよくある質問

介護施設での面会については、ご家族の方から多くの質問をいただいていました。
ここでは質問の中でも多かった項目をピックアップして、ご紹介します。
Q・孫を連れて行っても大丈夫ですか?
これは施設に確認する必要があります。
子どもの面会自体を禁止している施設もあるからです。
入居者の方の体調はもちろん、施設としてのルールも異なりますので、必ず面会の前に確認をしてください。
Q・入居者の好きな食べ物を持って行けますか?
食べ物の差し入れについても、事前に施設への確認が必要です。
食事制限をしている方や持病による栄養管理を行っている方もいらっしゃいます。
また『好きだったおかず』など手作りの食べ物はできるだけ避けましょう。
季節にもよりますが、食中毒の危険性などがあるからです。
持っていきたいものと入居者の状況、施設のルールなどを考慮することが大切です。
Q・同室の入居者の方や担当職員さんへの手土産は必要ですか?
必要ありません。
ご家族としては、いつもお世話になっているから…という気持ちだと思いますが、基本的に入居者のご家族からのお土産は、受け取らない施設がほとんどです。
また同室の入居者の方に対しても、手土産は必要ありません。
さまざまな症状の方がいらっしゃいますので、注意しましょう。
Q・服装で注意すべきことはありますか?
面会時の服装は、特に注意することはありませんが、清潔感のある服装が良いでしょう。
- 露出が多い
- きちんと洗濯されていない
- 匂いがキツイ
などの服装は避けるべきです。
入居者の方の生活の場に行くということを理解した服装であることがポイントです。
まとめ

入居者の方は、ご家族の面会をとても楽しみにしている方が多いです。
ただし、面会時間などのルールはきちんと守ってもらわなければいけません。
面会へ行く際は、必ず事前に施設へ連絡し、入居者の方の体調やスケジュールなどを確認した上で訪問するようにしてください。

