介護施設

低所得でも入所できる施設「軽費老人ホーム(ケアハウス)」とは?

「親の介護が必要になったけど、家では不安。」
「施設ってお金がかかるから入れてあげられない。」

そんな悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。
実際に介護している方の負担ランキングで「経済的負担」は上位に入っています。

そんな方の負担を軽減するために、また、これからも家族が子育てや仕事を続けられるように、今回は「軽費老人ホーム」についてご紹介します。

軽費老人ホームとは

軽費老人ホームとは簡単にいうと

・何かしら理由があり
・家で介護できない状態の方の
・生活をお世話

をする福祉施設です。

上記3つが必要であれば入所を考えてみても良いでしょう。
「何かしらの理由」とは

・お金の問題
・生活環境の問題
・住環境の問題

などがあり、一概に「〜の問題があるから絶対に入所できる」とは限りません。
申込みをしてみて、空き状況などで決まってきます。

また、後ほど説明しますが比較的に「介護量が少ない方」が入る施設になります。

なので、寝たきりの方などは「特別養護老人ホーム」や「有料老人ホーム」などが選択肢になりますので注意が必要です。

軽費老人ホームの種類

軽費老人ホームの中でもいくつか種類があります。
入所する前にその施設が何なのかは必ず確認しておきましょう。

種類には下記の3つがあります。

軽費A型

1番ベーシックな種類になります。

・階段が多い
・お風呂に入ることができない
・金銭的に有料老人ホームは難しい
・子どもはいるが、面倒をみてもらえない

などの理由によって、自宅での生活が難しい方が選ばれる種類です。
介護職員が日中は配置され、生活の支援をしてもらえます。
あくまでも「生活支援」のため、身体介護は含まれません

生活支援=掃除、洗濯、買い物、調理などの一般的な家事のこと
身体介護=入浴介助やおむつ交換、トイレの介助、車椅子とベッドとの移動など

軽費B型

A型とB型との違いは、

・食事のサービスがついていない
・生活支援がない

の2点のみです。

より住居としての役割が大きく、介護施設という感覚ではありません。

しかし、お風呂やトイレなどは手すりがつけられていたり、広くなっていたりと介護がやりやすい設計になっているところが多いです。

・介護はまだそこまで必要ではない
・食事は自分の好きなものを好きな時に食べたい

など、自分の生活リズムを持っている方が対象になる施設になります。

食事代が実費、生活支援がないことからA型やケアハウスよりも費用が格段と安いことが特徴になっています。

ケアハウス(C型)

最後にケアハウスです。
ケアハウスというぐらいですから、「援助するための家」と言ってもいいでしょう。

中はバリアフリー化されており、車椅子やシルバーカーなどを使用していらっしゃる方も移動がしやすい作りになっています。
また介護職員の数はA型よりも少ない配置になっています。

しかし1人以上はいますので、何かあったときや手を貸して欲しい時、相談したい時にはすぐに頼ることができるようになっています。

ちなみにケアハウスは入所時の所得制限がありません。

少し詳しく説明すると、ケアハウスの中でも2つに分かれます。

一般型

介護が必要ない方から軽介助が必要な方(要介護2まで)が対象です。
生活支援や見守りのサービスがついています。
身体介護がついていないので、必要になれば外部のホームヘルパーなどを利用することになります。

介護型

介護の資格を持った職員が常駐しているので、外部のサービスを利用しなくても身体介護を受けることが可能です。

軽費老人ホームでは介護保険を使える?

軽費老人ホームで生活をしながら、ホームヘルパー(訪問介護)を初め、訪問看護、デイサービス、デイケアなど様々な介護保険サービスを使用することが可能です。
イメージとしては「アパートに住んでいる」感じですので、施設と名乗っていますが「家」同然なのです。

そのため、家にいるときと同様にケアマネジャーさんがケアプランを作成し、必要であればサービスを受けることが可能です。

軽費老人ホームの費用はどれくらい?

各自治体や施設によって金額は前後しますので、今回は参考価格を掲載いたします。
また収入や外部サービスによっても月にかかる全体的な介護費は変わってきます。

ケアマネジャーと相談し、ご家族の経済的にも利用者さん本人にも負担がない場所を選んでいきましょう。

まとめ

軽費老人ホームは3種類(A型、B型、ケアハウス)があります。
またケアハウスの中でも一般型と介護型があり、どこを選ぶのかは人それぞれです。
介護が必要なのか、住宅環境が悪くて住めないのかなど何が問題なのかを見極めて選びましょう。

軽費老人ホームはただ「低所得者が住む場所」ではなく、「本人の状況に合わせて住むことができる場所」です。
利用者本人がどうやって生活していきたいのかを1番に考えて、ケアマネジャーと共に考えていきましょう。

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