病気・症状

その不調の原因は気象病かも?高齢者が注意すべき症状と対策

「何だか体調がすぐれない」「原因不明の痛みがある」「気分が落ち込む」など、季節の変わり目などに身体の不調を感じることはありませんか?

その不快な症状は、もしかすると気象病かもしれません。

この記事では、気象病に関する情報と合わせて、高齢者が注意したい症状や、症状を軽減するための対策をご紹介します。

気象病とは?

気象病とは、天気や気圧の変化が原因で引き起こされる体調不良のことです。

特に気圧の変動に敏感な人に多く見られ、頭痛やめまい、関節痛、気分の落ち込み、肩こりなどの症状が現れます。

気象病のメカニズムは完全には解明されていませんが、気象の変化が自律神経やホルモンバランスに影響を与えることで、体調に変化をもたらすと考えられています。

気象病の主な症状

気象病にはさまざまな症状があり、個々によって異なりますが、一般的な症状をご紹介します。

  • 頭痛(偏頭痛が悪化することが多い)
  • めまいや耳鳴り
  • 関節痛や古傷の痛み
  • 気分の落ち込みや不安感
  • 肩こりや疲労感

特に関節炎や偏頭痛など、慢性的な痛みを持つ人は、気象の変化に敏感であることが多く、症状が強く出ることがあります。

気象病の原因

気象病は、気圧の変化が体内の自律神経に影響を与え、血管の収縮や拡張を引き起こすことが主な原因と考えられています。

特に低気圧が接近すると、副交感神経が優位になり、血流が悪くなったり、脳の血管が拡張して頭痛を引き起こすことが多くなるのが特徴です。

寒暖差や湿度の変化も、気象病の症状に関わることがあります。

気象病に注意したい人の特徴

気象病は、誰にでも起こり得るものですが、気象病を起こしやすい人や、より注意が必要な人には特徴があります。

どのような特徴を持つ人が注意すべきなのか、いくつかのポイントをピックアップしてみましょう。

生活習慣が不規則な人

生活習慣が不規則な人は、自律神経が敏感になり、気圧の変化に影響されやすくなります。

特に、日常的にストレスを抱えている人や不規則な生活をしている人は、頭痛やめまいなどの症状を引き起こしやすく、気象病の症状が強く出現する傾向があります。

気性の変化に敏感な人

もともと気象の変化に反応しやすい体質の人は、注意が必要です。

敏感な体質の人は、気圧の変化による耳鳴りや頭痛、体調不良を感じやすくなります。

偏頭痛持ちの人

もともと偏頭痛を持っている人は、気圧の低下によって症状が悪化することが多いです。

気圧の変動が血管の拡張を促し、偏頭痛が発生しやすくなるため、事前に対策を取る必要があるでしょう。

高齢者・持病のある人

高齢者や持病を抱えている人(例えば、関節リウマチや心臓疾患など)は、気温や気圧の変化に敏感になり、症状が悪化することがあります。

関節痛や体のだるさが現れる場合も多く、日常生活に支障が出ることも少なくありません。

季節の変わり目に体調を崩しやすい人

季節の変わり目に体調を崩しやすい人も、気象病になりやすい傾向があります。

気温や湿度の変化に伴い、体が環境に順応できないと思わぬ体調不良を引き起こすことがあるので、注意が必要です。

女性

女性は、ホルモンバランスの変化によって自律神経が影響を受けやすいため、気象病になりやすいとされています。

更年期障害の症状が強く出るといったケースも少なくないので、体調がすぐれない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

気象病を発症しやすいタイミングはある?

気象病はいつでも起こるわけではなく、きっかけとなるタイミングがあります。

気象病の症状が強く出たり、発症しやすくなるタイミングについて、ご紹介しましょう。

低気圧が接近する時

低気圧の接近は、気象病を引き起こす大きなタイミングです。

低気圧が近づくと気圧が急に下がり、体内の自律神経が乱れて、頭痛やめまい、倦怠感を引き起こしやすくなります。

特に梅雨時や台風シーズンなどの低気圧が続く時期に症状が悪化することが多いです。

季節の変わり目

季節の変わり目は、気温や湿度の急激な変動が起こりやすく、気象病を発症しやすいタイミングといえます。

特に春から夏、夏から秋にかけての時期は注意が必要です。

急激な気温変化や湿度の変化に体がついていけず、体調不良を感じる人が増える傾向があります。

寒暖差が大きい時

日中と夜間で気温差が大きくなる時期も、気象病を発症しやすいタイミングです。

特に秋や冬にかけて、寒暖差が激しくなると体温調節が難しくなり、自律神経が乱れることで、頭痛や関節痛などが生じることが増えます。

湿度が高いとき

意外かもしれませんが、悪天候の日だけではなく、湿度の高い日も気象病の症状が出やすくなります。

高湿度は体内の水分バランスに影響を与えるため、むくみやだるさ、呼吸困難などの重篤な症状を引き起こすことも。

梅雨時や夏の蒸し暑い日には、特に注意が必要です。

台風の前後

台風の前後は、急激な気圧の低下や上昇が起こり、自律神経に大きな負担がかかります。

急激な気圧の変化が原因となり、頭痛やめまい、肩こりなどが悪化することがあるので、注意が必要です。

気象病を防ぐために自分でできる対策とは?

気象病の症状は辛いものですが、生活習慣や日常のちょっとした心がけで軽減させることも可能です。

自分でできる対策をご紹介しますので、ぜひできることから挑戦してみてください。

自律神経を整える生活習慣を取り入れる

自律神経は気圧の変動に影響されやすいため、生活習慣を整えることが重要です。

規則正しい睡眠や栄養バランスの良い食事を心がけることで、自律神経の乱れを予防できます。

また、朝起きたら日光を浴びることで体内時計をリセットし、体を整えましょう。

軽い運動やストレッチ

適度な運動やストレッチは、血流を促進し、自律神経を整えるのに役立ちます。

ヨガやウォーキングなどの有酸素運動を日常に取り入れると、気圧の変化に対する体の反応を和らげることができるのでオススメ。

深呼吸や腹式呼吸も自律神経を落ち着かせる効果がありますよ。

水分補給をこまめに行う

体内の水分バランスが崩れると、血液循環が悪くなり、気象病の症状が出やすくなります。

特に湿度の高い時や気温の変動が大きい時は、こまめに水分を取るように心がけましょう。

耳のマッサージ

耳は気圧の変化で敏感になることが多いため、耳の周りを軽くマッサージしたり、温めたりすることで症状が緩和されることがあります。

耳マッサージは血行を良くし、自律神経の働きを助ける簡単な対策なので、ぜひ取り入れてみましょう。

気象情報をこまめにチェック

気圧の変化に敏感な人は、こまめに天気予報を確認し、気圧や温度の変化に注意を払うことが大切です。

体調に影響が出る前に、自分に合った対策を講じることで症状を軽減できるでしょう。

医療機関への受診

気象病の症状が重く、日常生活に支障がでるような場合は、早めに医師に相談することがポイント。

頭痛薬やめまい薬などを処方してもらうことも一つの方法です。

症状に適した薬を服薬することで、症状を和らげることができます。

まとめ

気象病とは、気圧や天候の変化が体調に影響を及ぼす現象で、頭痛やめまい、関節痛などの症状を引き起こす厄介な病気です。

特に低気圧が接近する際や季節の変わり目、寒暖差が大きい時期に発症しやすく、自律神経が乱れることが原因とされています。

気象病を防ぐためには、規則正しい生活リズムを整え、十分な睡眠を確保することが重要です。

特に高齢者の方や、慢性的な痛みを抱えている方は、水分補給や栄養バランスの良い食事を心がけ、免疫力を高めましょう。

天気予報をこまめにチェックし、気圧や温度の変化に注意を払い、室内の温度管理を行うことも大切です。

自分の体調の変化を把握して、効果的な予防策を立てることを心がけてみましょう。

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