介護はある日突然始まることがあります。
「元気だと思っていた」親世代の介護が突然始まった例は、筆者の周辺でも多く見受けられ、気持ちが焦ってしまったり、情報弱者になってしまったりすることも。
一般的に老人ホームなどの施設入居までには、1ヶ月~2ヶ月ほどかかると言われていて、すぐに入居できるとは限らないため、在宅介護を行う必要性は高くなります。
この記事では、介護が始まる前に家族で話し合っておくべきポイントを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
介護が始まる前に家族で話し合う重要性とは?

介護が必要になる場面は突然訪れることが多く家族で事前に話し合っておくことは非常に重要です。
特に離れて暮らしている場合は、実際に介護状態になった場合にどんな対応をするのかを決めておくと良いでしょう。
まずは本人の意思を確認し、どのような介護を望んでいるのかを共有すること。
その上で、本人や家族にとって最適な選択ができるような方法を考えていく必要があります。
高齢者の場合、さまざまな事情から本人の意思が確認できなくなる状況も考えられるため、事前に家族と話し合っておくことはとても重要なポイントです。
また、介護には費用がかかるため、家族全体で経済的な準備や費用分担を話し合い、緊急時に迅速に対応できるよう、連絡体制や対応手順を決めておくことをおすすめします。
介護をする側・される側双方のミスマッチを防ぐためにも、家族間の話し合いは不可欠です。
ポイント1・介護の役割分担を決める

在宅介護での役割分担は、家族の状況や本人の希望を踏まえ、介護の負担が偏らないように工夫することが大切です。
無理なく協力し合いながら、必要に応じて外部の支援も活用することで、安心して介護に取り組める体制を整えることがポイントになります。
得意分野やライフスタイルに合わせる
家族が得意なことを活かしたり、ライフスタイルに合わせることを念頭に、役割分担を決めましょう。
料理が得意な人は食事の準備、体力に自信がある人は介助や移動のサポートといったように、それぞれの得意分野に応じた分担を行います。
仕事や学業などのライフスタイルを考慮し、無理なく関われる範囲で役割を分担してください。
介護の負担が偏らないようにする
時間や曜日ごとに主となる介護担当を決め、介護の負担が特定の家族に集中しないように工夫することは、非常に重要なポイントです。
特定の介護者が疲弊することがないよう、定期的に休む時間を設けることができる協力体制を作る必要があります。
ポイント2・介護費用と支出の確認

介護には費用がかかります。
介護を受ける人がすべて賄えれば問題はありませんが、支援が必要な場合はあらかじめ収入と支出を把握し、不足分を補わなければいけません。
介護保険を活用した支出の軽減
要介護認定を受けることで、介護保険のサービスが利用できるようになります。
利用限度額内であれば保険適用で負担を抑えることができるため、まず介護認定が受けられるかどうかを確認しましょう。
介護保険についてよくわからないという場合は、地域包括支援センターや自治体の福祉課などへ相談してみることがポイント。
各家庭の状況に合った支援制度やサービスについて、専門家からのアドバイスがもらえます。
支出の管理と見直し
介護を受ける家族の支出の管理や見直しは、できる限り早めに取り組んでおきましょう。
光熱費・通信費・食費などに加えて、医療費や介護費用がかかることを前提に、不足分があればどう補うのかを明確にしておく必要があります。
要介護認定を受けて、介護保険サービスを受けるようになった場合でも、サービスの利用状況や介護用品の使用頻度を見直し、無駄な支出を抑えることもポイントです。
ポイント3・介護の方針と本人の希望を共有する

介護の方針と本人の希望を共有することは、在宅介護の基盤となる重要なプロセスです。
本人の意思を尊重し、家族全員で共通認識を持つことで、負担を分散しながら適切な介護を進められます。
本人の意思を最優先にする
介護を受ける本人に対し、どのような生活を望むのかを具体的に尋ねて、本人の意思を最優先することが大切です。
例えば、「施設に入りたくない」「自宅で過ごしたい」などの希望があれば、できるだけ尊重するようにしましょう。
万が一、認知症などで意思確認が困難な場合は、日頃の言動や態度を参考にしながら、最善の方針を検討します。
家族全員で話し合う
家族間で方針や本人の希望を共有し、全員が納得した上で介護を進めるようにするのは基本中の基本です。
意見が分かれる場合は、介護を受ける本人にとって最適な選択を基準にしましょう。
方針を共有した上で、それぞれの家族がどのように介護に関わるかを具体的に決めておくと、後のトラブルを防げます。
ポイント4・介護サービスや施設利用の検討

在宅介護を行う場合でも、介護保険のサービスやデイサービスなど施設利用をすることができます。
どのようなサービスがあるのかを理解し、利用できるものや利用したいものをピックアップしてみましょう。
利用可能な介護サービスをリストアップする
介護保険のサービスは、介護度によって利用できるサービス内容が異なります。
介護認定を受ける際には、専任のケアマネジャーが就きますので、ケアマネジャーとよく相談した上で利用可能な介護サービスをリストアップしてください。
費用の面なども考慮し、本人の意思を尊重することは大前提。
在宅介護で抱える課題を解決できる方法として、介護保険サービスがあることを知っておく必要があります。
介護施設の候補をあげて見学に行く
介護施設を利用する際には、事前に見学に行くことがポイントです。
実際の雰囲気や職員の様子などを見学で見極め、無理なく利用できるかどうかを確かめましょう。
本来はご本人が見学できるのがベストですが、さまざまな事情で難しい場合は、ご家族の見学でも構いません。
安心して介護を依頼できる施設かどうかを事前に確認することで、利用後のミスマッチを防げます。
ポイント5・家族全員のメンタルケアとサポート体制

在宅介護は、介護を担う家族に思わぬ負担がかかることがあります。
介護を受ける方の状況によって異なりますが、家族全員のメンタルケアとサポート体制作りは、非常に重要なポイントです。
介護者の負担を減らすためのサポート方法
介護者の負担を減らすために、サポートの方法を知っておくことはとても重要です。
趣味や休養の時間を作り心身をリフレッシュすること、家族やサービスに頼り自分の時間を作ることを忘れてはいけません。
介護に関する悩みがある際は、カウンセリングや相談窓口の活用も考えましょう。
地域包括支援センターや民間の相談窓口を活用し、悩みを専門家に相談することも大切です。
定期的な家族会議の開催
介護の負担が偏っていないか、介護を受ける人の状況は変わっていないかなど、定期的に家族間で情報を共有しましょう。
介護度や病状に変化があれば、介護費用や医療費も変わります。
支出面の確認や、不足しているサポートなどをピックアップして、対策を考える時間を作ってください。
事前の話し合いが介護をスムーズに進めるカギ

在宅介護では、介護を受ける本人と介護者双方が安心して過ごせる環境を整えることが重要です。
まず本人の希望を尊重し、どのような介護を望んでいるのかを家族全員で共有しましょう。
その上で、家族間で役割分担を明確にし、介護の負担が一人に集中しないよう工夫してください。
介護保険サービスや地域の支援を積極的に活用することもポイントです。
介護者自身の心身の健康を守るために、適度な休息やリフレッシュの時間を確保することはとても重要。
無理をせず、専門家や地域の支援を頼ることで、継続的な介護が可能になります。

