病気・症状

高齢者のガンの告知はどうす?家族がとる行動は?

命はとても尊く、本人は勿論その周囲の人たちにとっても、大切なことであることは言うまでもありません・・・

年を重ねるにつれて『命』というものを意識すようになり、交通事故や病気によって『死』を迎えることがあります。

2022年の死因順位は・・・

1位 がん

2位 心疾患

3位 老衰

4位 脳血管疾患

5位 肺炎

となっており、がんで命を落とす人の割合が多いことが分かります。

がんは発症する部位によって、症状に現れ、痛みの強さが違いますが、がんと聞けば直感的に『死』を意識する人が多いでしょう。

それは例え高齢者であっても同じで、本人への告知について考える家族も多いです。

今回の事例は、高齢者が『がん』に罹患した場合、家族はどのように対応すればよいか考えてみます。

医師からの余命通告

タブレットを使う人のイラスト(女性医師)

一般的に高齢者の場合、がんの進行は遅いとされています。

がんと診断されるまでには、普通10年以上の月日がかかることもあり、 比較的悪性度の低いがんは大きくなるまで時間がかかり、高齢になって初めて発見されることが多くなります。

例えば、風邪をこじらせて咳が止まらなくなった場合、画像検査をした際にたまたま肺がん発見があった。

というケースも珍しくありません。

いくら高齢者で認知症があったとしても、直接本人に『がんです』と直接本人に伝えて、余命宣告をする医師は少ないでしょう。

そんなとき、家族の存在はとても大きく、がんであることの告知をどうするのか、医師から問われることがあります。

本人が『がん』を察するとき

がん細胞のキャラクター

高齢であることから、がんであることを伏せておくことを家族が決めたとします。

伏せておくと決めて、自然のままに任せると判断した場合には、定期受診もしないという選択肢がありますが、せめて日々どのような状態になっているか把握するために、定期受診をすると決めた場合、思わぬカタチから本人が『がん』を察するときや、気付くことがあります。

家族が医師に対して、「本人にはがんであることを伏せておいてくださいと」伝えておいたら、医師の口からそのような言葉ないかもしれません。

しかし、大きな総合病院では医師の異動や退職・入職などが行われた時、その引継ぎが行われていないこともあるのです。

よって、担当医が変更した場合には、がんであることを伏せていることを再確認しておくようにします。

また、病院を変更した場合、特に国立がんセンター等、『がん』の名称がつく病院に行くようになった場合、本人は『がん』であることを察します。

「がんであることを伏せておく」と決めたなら、十分に気を付けた言動をしなければなりません。

がん告知について家族が考える事

医師から、がんであることが家族に伝えられたとします。

本人に伝えるかどうかを考える際の一つの基準として、告知するメリットとデメリットを解説します。

メリット

がんと診断されることで、治療や生活について考えるきっかけになる。

デメリット

告知を受けた直後は強い衝撃を受け、ショックや絶望感、不安や落ち込みなどの感情が現れる可能性がある。

本人の性格を十分に理解した上で、判断する必要があると思います。

家族は良かれと思って、告知をしなかった場合、本人からすれば人生でやり残したことがあり、『後悔』という部分に結び付くこともあるでしょう。

告知することによって、気が病んでそれ以降の生活に支障がでることもあるでしょう。

がんの告知は本当に難しいものだと思います・・・。

告知を受けた場合の心境の変化

キュブラー・ロスというアメリカの精神科医は、『死ぬ瞬間』という書籍にて以下のように示しています。

1.否認⇒2.怒り⇒3.取引⇒4.抑うつ⇒5.受容

の5つの段階を典型的な場合に辿るようです。

受容の段階にある高齢者は、非常に感性が研ぎ澄まされ、精神的に高い境地に達する方もいるのでしょう。

本人はそれぞれに異なる生活背景があり、告知後はこれまでの人生や環境について思いを巡らせ、その時々の感情体験をたどり、人生の意味についての思索などを経験します。

周囲の協力も大切

要介護状態の高齢者の場合だと、介護を受けることもあるでしょう。

在宅サービスであつても施設サービスでもあっても、家族だけが背負うのでなく、その周囲でサポートしてくれる人の協力も必要になってきます。

介護施設に入所しているのであれば、本人との関りの多くはそこで働くスタッフになるわけですから、丁寧に説明し理解を得られるようにする必要があります。

心境の変化

心にぽっかり空いた穴のイラスト(女性)

がんを体験された人は、『喪失』と向き合うという課題に加え、多くの人が「病気になった人生をどう考えたらよいのか?」というもうひとつの課題に向き合うことが多いようです。

嵐のような『悲しみ』『怒り』は簡単には治まらず、完全に無くなることはないでしょう・・・

「この事実(がんであること)は変えられないんだ」という感覚がうまれたとき、この2つめの課題への取り組みが始まります。

その結果、以下の5つのうちのいずれかにあてはまるような考え方の変化が起きることがあります。

①人生に対する感謝

②新たな視野

③他者との関係

④人間としての強さ

⑤精神性的変容

がんになったことを無理に前向きにとらえる必要はないですし、悲しみや怒りの感情はいつまでもくすぶり続け、これからのことに、なかなか目が向かないという人も今は元気な人も、そこに至る道のりは平たんではないでしょう。

それでも、家族や周囲の協力を得ながら、進めていくのです。

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