介護保険のサービスを利用するには、介護認定を受けている人という条件があります。
また介護保険のサービスには細かい規定があり、介護度によって受けられるサービスの回数や内容も決められています。
そこで介護認定を受けていない高齢者の方や、介護保険サービスの不足している部分を補うことができるのが介護保険外サービスです。
この記事では、誰でも利用することができる介護保険外サービスについてご紹介します。
ニーズの高いサービスがたくさんありますので、ぜひ参考にしてください。
1・介護保険外サービスとは?
介護保険外サービスとは、介護認定を受けていない高齢者の方でも受けることができるサービスのことです。
市区町村などの自治体や社会福祉協議会、民間企業やNPO団体などが実施しています。
【参考】介護保険外サービスを実施している団体
- 市区町村
- 民間企業
- 地域包括センター
- 介護サービス事業者
- 社会福祉協議会
介護保険のサービスは身体介護と生活援助に限られます。
しかし介護保険外サービスは家事援助や金銭の管理、同居する家族の援助など、介護保険サービスでは行えない部分を補うことができるサービスなのです。
2・介護保険外サービスの種類
介護認定を受けていなくても利用できる高齢者に特化した介護保険外サービス。
実際にどのようなサービス内容があるのか、主な種類をピックアップしてご紹介します。
家事支援・代行
料理・洗濯・掃除・買い物などの>家事を行ってくれるサービスです。
ペットの散歩・大掃除・車の洗車などを依頼できるケースもあります。
介護資格を持った担当者が行うことも多く、通常の家事代行サービスとの大きな違いといえるでしょう。
認知症患者の見守り
認知症の患者さんを対象にした見守りのサービスです。
徘徊の見守りでは時間的に余裕のある設定がされています。
見守りだけではなく身体介護や生活援助も含まれているケースが多いのが特徴です。
送迎・移送
公共交通機関を使えない方を対象に、送迎や移送を行うサービスです。
買い物や観光などに利用することも可能で、タクシーのようなメーター運賃や貸し切り運賃など、提供業者によってさまざまな料金設定が選べます。
利用者の方の状況によっては寝台車両の使用やヘルパー・看護師の同乗が可能なサービスもあります。
理美容
理容師・美容師が自宅を訪問し、洗髪・ヘアカット・ひげ剃りなどを行ってくれるサービスです。
寝たきりの方や身体が不自由な方でも自宅でヘアサロンのサービスが受けられます。
カラーリングやパーマなども可能な業者もあるため、外出ができない高齢者の方におすすめです。
その他
安否確認も含めて依頼できる配食サービス・寝具の乾燥サービス・旅行の付き添いサービス・デイサービス利用者の宿泊サービスなど、自治体・民間を問わず、さまざまなサービスが提供されています。
同居する家族の方も受けられるサービスが多いので、介護保険外サービスは高齢者世帯の方にニーズが高いサービスといえるでしょう。
3・介護保険外サービス・2つの特徴
介護保険外サービスには大きく2つの特徴があります。
- 介護保険制度に縛られない内容が選べる
- サービスの対象者が限定されていない
介護保険のサービスよりも柔軟な内容となっていますが、提供する団体や業者も多くあるため、情報収集が必須となります。
同じサービスの内容を比較検討して、自己負担が高額になりすぎないよう注意することもポイントです。
4・介護保険外サービスの費用・目安はいくら?
介護保険外サービスは誰でも利用できるメリットがありますが、費用に関しては自己負担になるケースがほとんどです。
地域や依頼先によって料金には差異がありますが、ここでは代表的なサービスの費用を目安としてご紹介します。
介護保険外サービスの種類 | 提供している業者・団体 | 目安の料金 |
訪問理美容サービス | 市区町村 | 500~2,500円/回 |
配食サービス | 市区町村 | 500円~/回 |
緊急通報システム | 市区町村 | 1,300円~ |
見守りサービス(認知症) | 介護サービス事業者 | 2,000円~/時間 |
家事支援サービス | 社会福祉協議会 | 800円~/時間 |
家事代行サービス | 民間企業 | 3,000円程度/時間 |
家事代行サービス | 介護サービス事業者 | 2,500円程度/時間 |
同じ名称のサービスでも、提供する団体や業者によって料金や内容も変わってきます。
市区町村や介護サービス事業者に比べると、民間企業の方が料金は割高に設定されているのが特徴です。
ただし支援内容をカスタマイズできるメリットがあります。
利用する目的や内容・予算によって、選択するようにしましょう。
5・まとめ
介護保険外サービスは、高齢者の方のQOLを重視し、高齢者に特化したサービスを受けることができます。
しかし費用的には介護保険サービスよりも割高になるケースがほとんどで、自己負担額がかさむデメリットもあります。
サービス内容を比較検討し、過不足のないサービスを選択できるように情報収集を行いましょう。
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