終活

【保存版】高齢者だけじゃない!終活前に知っておきたい用語集

終活は、自分らしい最期を迎えるために行う活動のことです。

『残された家族に負担をかけないため』『限りある人生を思いきり楽しむため』…目的はさまざまですが、近年終活はひそかなブームになっています。

そこでこの記事では、これから終活を始めようと思われている方向けに、終活にまつわる用語集をご紹介します。

今すぐに自分でできるものから専門家の手を借りるものまで…終活の内容は多岐にわたりますので、ぜひ意味を理解できるよう参考にしてください。

そもそも終活とは?

終活とは『人生の終わりのための活動』の略語で、自分らしい最期を迎えるための準備期間 ともいわれています。

終活で取り組むべきものは多く、身の回りのことから遺産相続・お墓のことなど、人生の終わりを自分らしく迎えるための活動です。

  • 医療・介護のこと(延命治療について・どこで最期を迎えたいかなど)
  • 親しい人たちの連絡先の整理(友人・知人・親戚・恩師など)
  • 葬儀・お墓について(どんな葬儀を希望するか・お墓はどうするかなど)
  • 財産について(どのくらいの財産がどんな形で残るのかなど)
  • 遺言書・相続について(遺言書の有無・相続の希望など)

終活は情報収集がカギとなり、実際に現地へ足を運んだり不用品の片づけなどで体力を必要としたりするため、できるだけ自分の身体が動くうちに取り組むのが良いとされています。

特に医療・介護については、急な病気や事故などで意思の確認ができないことも想定できるため、早めの準備が必要です。

また終活は一人で行うのではなく、できる限り家族と話し合いながら行うことがポイントになります。

医療・介護やお墓のことなどは、子ども世代の意見を聞くことも重要です。

死をネガティブに捉えるのではなく、これから残された人生をどう生きるかというポジティブな視点で行うのが終活といえるでしょう。

終活に関する用語集【初級編】

終活を始めるにあたり、情報収集の一環として終活で使用する用語の意味を知っておくことは大切です。

自分に関係が深いことと、あまり関係がないことを取捨選択し、適切な終活を行うために知っておきたい用語をご紹介します。

エンディングノート

エンディングノートとは、自分の最期に向けての希望や今までの人生の振り返りなどを書き記すノートのことです。

エンディングノートは自由に記載して問題ないものですが、書いておきたい項目があります。

  • 自分自身の基本情報(マイナンバー・運転免許証番号・健康保険証番号など)
  • 財産や資産について(預貯金・不動産・有価証券など)
  • 親しい友人や知人(自分の死を伝えてほしい人など)
  • 医療・介護について
  • 葬儀・お墓について
  • 相続・遺言書について

他にも家族への感謝の気持ちを伝えたり、自分史を書く人も増えています。

エンディングノートは市販もされていますが、自由に自分の好きな形式で書くことが可能です。

自分の希望を自分の言葉で書けるものですので、少しずつ書いておくと良いでしょう。

おひとりさま

終活におけるおひとりさまとは、同居する人がおらず、未婚・死別・離別などにより頼れる身内がいない人のことをさします。

また兄弟や子供がいても、病気や認知症などで頼れる人がいない状況も含まれます。

おひとりさまの終活は、身元保証人や身元引受人を決めておくことが大切です。

入院や死後の手続きの準備、財産管理などは専門家に相談することが必要になります。

おひとりさまの終活は、家族のいる人の終活とは全く異なるため、その違いと内容を知っておくことがポイントです。

デジタル終活

デジタル終活とは、パソコン・スマートフォン・タブレットなどに保存されているデータを生前整理することです。

  • パソコン・スマートフォンなどデジタル機器に遺されたデータ
  • インターネット上にあるデータ
  • サブスクリプションサービスやネット金融の口座など

『パソコンのパスワードがわからずに開くことができない』『サブスクリプションサービスが継続していた』など、デジタルデータの手続きは、遺族にとって非常に負担が大きいものです。

個人情報の漏洩やアカウントの乗っ取りなどが起こる可能性もあるため、デジタル終活の必要性は年々高まってきています。

終活に関する用語集【中級編】

終活の用語はまだまだあります。

初級編をクリアしたら、中級編にも挑戦してみましょう。

生前整理

生前整理とは元気なうちに本人が身辺の整理を行うことです。

亡くなってから行う遺品整理は遺族にとって大きな負担となります。

時間的・体力的に余裕があるうちに行え、自分の目で必要なモノと不要なモノを見極めることができるため、大きなメリットがあります。

人生100年時代

人生100年時代とは、これから寿命が延びて100歳まで生きることを想定したライフプランを立てようという意味で、イギリスのリンダ・グラットンとアンドリュー・スコットが提唱したものです。

人生100年と考えると、定年を迎えてからもかなり長い時間を過ごすことになり、今まで考えていた『老後』『第二の人生』をさまざまな面から見直す必要があるといわれています。

終活における人生100年時代とは、長くなるであろう老後を見越したプランを立てて、計画的に終活を行っていくということです。

終活を行うことで、これから先の人生をどう生きていくか、自分にとって本当に必要なモノは何なのかなどを見極めることができます。

運転免許の自主返納

運転免許返納は、近年大きな話題になっているニュースの一つです。

車がなければ生活できない地域にお住いの方にとっては死活問題かもしれませんが、痛ましい事故のニュースなどを見聞きして、自主的に返納する人も増えてきています。

運転免許の自主返納には、各自治体でサポートが行われています。

  • タクシー運賃の補助
  • バス回数券の交付
  • コミュニティバスの運賃無料
  • 自治体独自の電子マネー交付

交通手段が限られている場合は、移動に困ることがないようサポート方法も異なるので、各自治体への確認が必要です。

車の処分とあわせて、運転免許の自主返納も終活の一つとされています。

終活に関する用語集【上級編】

終活の用語集・上級編です。

専門家の力を借りたり、国の制度を利用したりすることで、終活をより具体的かつ安心に進めることができます。

少々漢字が多くて難しい印象がありますが、必要な方はぜひ検討してほしい終活を3つご紹介しましょう。

成年後見制度

成年後見制度は『せいねんこうけんせいど』と読みます。

認知症・知的障害などの精神疾患が原因で、判断能力が低下した人の財産を保護するために設けられた制度です。

家庭裁判所が『成年後見人(せいねんこうけんにん)』となる人を選任し、本人の代わりに財産管理・サービスの契約・取り消しといった手続きができるようになります。

一人暮らしの高齢者が巻き込まれやすいお金に関するトラブルを、未然に防ぐことができる制度です。

成年後見制度を利用するには、時間がかかることがデメリットといわれています。

検討するのであれば、早めの対応が必要になるでしょう。

あわせて読みたい

死後事務委任契約

死後事務委任契約は『しごじむいにんけいやく』と読みます。

死後事務委任契約は生前準備・終活の一つで、自分の死後に発生する相続手続き以外の事務処理を信頼できる人に任せるということです。

  • 医療費・施設利用費の支払い
  • 賃貸借物件の手続き
  • 公共料金・税金の支払いや手続き
  • 死亡届の提出
  • 葬儀・納骨・埋葬の手配
  • 遺品整理
  • 関係者への連絡

など、幅広い内容を細かく依頼することができます。

相続人のいない人や、家族がいてもほとんど交流のないような人は検討するメリットがあります。

任意後見人

任意後見人は『にんいこうけんにん』と読みます。

加齢・認知症など、自分で判断する能力に不安がある人のために、財産を管理したり、生活に関する支援を行ったりする人のことです。

任意後見人は本人が決定することができるため、

  • 家族
  • 信頼できる友人
  • 司法書士
  • 弁護士

などに依頼することが多く見られます。

1名と決まっているわけではなく、複数人への依頼も可能です。

任意後見制度は手続きに時間を要する上、認知症などの症状が出た後は契約することができなくなります。

財産の管理を任せたいと考えている人は、早めに準備することがポイントです。

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まとめ

終活は、年齢に関係なく体が動くうちに取り組んでおくことをおすすめします。

自分でできることだけではなく、中には専門家の手を借りたり、公的機関での手続きに時間を要したりすることがあるからです。

また終活は一人で行うのではなく、周囲と話し合いながら行う方が後々のトラブルを回避できます。

終活に関する用語はたくさんあり、中には理解に時間のかかる難しい言葉も存在します。

しかし、自分に必要かどうかを見極めるためには、言葉の意味や制度の概要を知ることが大切です。

思い立ったが吉日…高齢者だけではなく若い世代の方も、できることから終活を始めてみましょう。

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